芸大スタイル

5月16日

2023年卒業制作展
今年の学長賞 受賞者たち

美術学科 学長賞

髙山 理紗子(絵画コース 洋画)

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子どもを出産したことがきっかけとなり、幼少期から心惹かれていた美術を探究しようと大阪芸術大学へ。出産という強烈な経験を通じて感じた自身のリアリティを放出させ、その記憶を絵画として刻んだのがこの作品です。新しい手法や画材に挑戦し、複数のパネルで一つの作品を構成。試行錯誤を重ね、最終的には自分でも思ってもみなかった仕上がりになりました。子育てをしながらグラフィックデザインの仕事と勉強を両立するのは難しく、何度もくじけそうになりましたが、多くの人の支えが身に沁みて、芸術への意欲がさらに高まっています。

 

「しんじる」H1546×W3649 パネル/ 綿布/ 水彩

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建築学科 学長賞

谷本 早苗

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母校である奈良県宇陀市の小学校が廃校になると知り、地域に貢献する場所に再生させたいと考えてテーマに選びました。歴史や文化もふまえて、薬草園、遺跡の研究施設、発掘体験が楽しめる空間などを配置し、幅広い年齢層の人が集う交流の場として設計。全力で取り組んだ成果が学長賞という形で認められて嬉しいです。異業種から建築業界に飛び込んだ私は、大阪芸大で多くの学びと励まし合える仲間を得ることができました。今後も自分が興味を持ったことに挑戦していきたいです。

 

「イマとムカシがヒトをつなぐ丘」

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写真学科 学長賞

上掛 周平

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役所勤務のかたわら写真芸術を本格的に学ぶため、本学に入学しました。長年暮らしている京都の街の変化に違和感を覚え、創業約500年の老舗和菓子店の稀少な和菓子で本来の京都の美を再認識しようと着想。「タイポロジー」という芸術表現や阿波産の和紙を取り入れ、現代の解釈で日本の美を表現しました。社会経験を芸術の世界に還元できるのは、通信教育部生の強み。約6年をかけて「学び直し」に取り組んだ経験をいかし、これからは芸術と行政の両分野にまたがる活躍をめざしたいと思います。

 

「御粽司 川端道喜〜タイポロジーで観る和菓子の美〜」

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