2024年3月22日、令和5年度の大阪芸術大学卒業証書・学位授与式が行われました。
総合体育館で開催された全体式典では、芸術学部・大学院・通信教育部の卒業生が集い、それぞれを代表する総代に学長から卒業証書と学位記が授与されました。
当日は通信教育部からも多数の卒業生が参加。式典終了後に各学科に分かれての授与式が実施され、通信教育部長・写真学科長の織作峰子先生から一人ひとりに卒業証書が手渡されました。
さらに各学科の先生方からもあたたかなお祝いの言葉が贈られ、卒業生の皆さんは達成感と喜びをかみしめていました。
左から、高下雅子さん(デザイン学科卒業)、長浜理央さん(写真学科卒業)、織作峰子先生(通信教育部長・写真学科長)、東瑠美さん(音楽学科卒業)
長浜理央さん(写真学科卒業)
もともと家族が大阪芸術大学の出身者で、雰囲気などもよくわかっていたので、安心して入学することができました。授業では技術や知識を学べるのはもちろん、作品の意図やテーマ、コンセプトなどを探究。作者自身も気づけなかった要素を引き出してくださるプロの先生方の指導が印象に残っています。一人ひとりが自ら考え、主体的に作品制作に取り組むスタイルで、自己分析の力も身についたと思います。
卒業制作で最も悩んだのは、ただ単に作りたいものを作るのではなく、自分の作品が社会に対してどのような価値を提供できるのかを考え、テーマに沿って制作していかなければならないという点です。苦心した甲斐あって、卒業制作展ではたくさんの方々に作品を見てもらって感想をいただき、あらためて自分の作品を見つめ直すことができました。通信教育部の総代に選ばれ、檀上で卒業証書を受け取った時は感動もひとしお。ここでの経験や学びを、今後につなげていきたいと思っています。
東瑠美さん(音楽学科卒業)
宝塚歌劇団を退団後、音楽の理論を学ぶために入学。美術など幅広い芸術にふれられることも本学を選んだ理由です。初めはレポートの書き方もわからず不安でしたが、学習指導書を何回も読んで疑問を解消し、年間のスケジュールを一つずつこなして少しずつ前進。様々な専門分野で活躍する先生方から直接学べるスクーリングは、とても楽しかったです。楽器をスキャンして内部構造を理解するなど充実した設備を活用した授業も多く、芸術を通じて様々な視点や角度から考えることの重要性を学べました。
卒業制作「人口鳥」は、医療や科学技術の発達と生命の関わりをテーマにした電子音楽作品。編集・加工は大変でしたが「私にとって芸術とは」という問いの答えを見つけることができたように思います。学業と仕事の両立は楽ではなかったけれど、4年間の学びは想像以上に価値あるものでした。在学中を通した成績優秀者に贈られる塚本英世賞を受賞できたのは大きな喜びです。皆さんもぜひ諦めずに頑張ってください。
髙下雅子さん(デザイン学科卒業)
短期大学部通信教育部のデザイン美術学科を経て、もっと学びを深めようと大学通信教育部デザイン学科に編入学しました。スクーリングで仲良くなった幅広い年齢層の仲間とは今でも仕事やプライベートで繋がっており、ここで築いた人間関係は大きな財産になっています。課題が多いため学習計画を立てることも重要で、私はアプリで「見える化」して乗り越えました。大変だったぶん卒業時の達成感は何にも代えがたく、短期大学部在学中に「高円宮殿下記念根付コンペティション」で2度受賞できたのも嬉しい思い出です。
卒業制作は地元・石川の農産物を使った商品を制作し、産みの苦しみを味わいながらも何とか形にすることができました。思う存分時間をかけて制作に取り組めるのも、卒業制作の醍醐味だと思います。昨年秋に卒業してデザイン会社を立ち上げ、現在は起業する方のお手伝いや地元商品のブランディングなどを担当。大学で学んだ知識をいかして、これからも地域に寄り添ったサポートを行っていきたいです。