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12月22日

美術学科卒業生の出村谷幸子さんが、大阪芸大出身アーティストらのグループ展に出展

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出村谷幸子さんは、通信教育部美術学科を卒業後、大阪芸術大学大学院芸術研究科に入学し、現在は博士課程後期に在籍しています。2023年11月4・5日に大阪府松原市で開催されたグループ展に参加。大阪芸術大学(通学課程)の卒業生らとともに、廃屋を舞台にしたユニークな展示を披露しました。

 

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大阪芸大出身のアーティストらとともに展示を行った出村谷幸子さん[美術学科2019年9月卒業](左から2人目)

 

グループ展の舞台は築100年の古民家。大阪芸術大学(通学課程)の建築学科・工芸学科・アートサイエンス学科の卒業生らに出村谷さんを加えた8名のアーティストが、写真やインスタレーション、鉄、映像、ガラスと廃材のアートなど、様々な作品を展示しました。

出村谷さんは壁一面に、高さ2m・幅6mの壁画を制作。“並行する現実”をテーマに、戦争や飢餓など世界で起きている様々な問題と自分たちの平穏な日常とのつながりを、ダイナミックな構図で表現しました。

 

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「Parallel Reality」(200×600cm アクリル下地材 和壁)

 

「壁画の制作は初めて。まず小サイズの下絵を描いて原寸大に拡大し、壁面に下描きした後、現地に2週間ほど通って仕上げました」と振り返る出村谷さん。

「これまで私の作品は立体も平面も多色使いが中心でしたが、照明のない廃墟の壁に映えるよう、今回は赤と黒のみを使用。現地での作業はなかなか大変で、ご近所に住む地域住民の方々にも応援していただきながら完成させることができました。自分自身も一回り骨太になれたように思います」。

通学課程の卒業生らとのコラボレーションも大きな収穫だったそう。「どの作品も素晴らしくて、作家の皆さんにリスペクトを感じ、大きな刺激を受けました」。

 

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ジャンルを超えたコラボや交流は総合芸大ならではの魅力。建築学科の加治大輔教授(右写真・左端)も、多領域を横断して廃屋を複眼的に捉えた展示内容を称讃

 

中学校の美術講師と絵画教室主宰のかたわら通信教育部美術学科で学び、人生を芸術に賭けたいと、大学院への進学を決意した出村谷さん。美術教育について研究しながら作家活動にも力を注いでいます。

「通信教育は、日常のペースを保ちながら新しいことを始めることができ、社会人にはとても良い学びの場です。だからこそ、それまでの色々な経験をいったん脇に置いて、まっさらな気持ちで取り組むことをおすすめします。私自身も、ここで新しい価値観に出会って人生が変わりました。将来は博士号を取得して、美術界と教育界の架け橋になれたらと考えています」。

 

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出村谷さんのご家族も来場し、新たな挑戦が実った作品をじっくりと鑑賞

 

<会場風景>

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