お知らせ

5月16日

大阪・梅田で特別講座と入学相談会が開催されました

去る3月5日、大阪・梅田のルクア大阪にて、大阪芸術大学通信教育部の教員による特別講座と、通信教育部・短期大学部通信教育部の入学説明会が行われました。

特別講座は、ルクア大阪が開催している「放課後スクール~帰り道の宇宙~」の一環として、各1時間×3つのテーマで実施されたものです。参加された方々は熱心に講義に聞き入り、授業後には講師を囲んで会話が弾む場面も。短い時間ながらもぎゅっと凝縮された芸術の学びを体験しました。

 

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また 同日に開催された入学相談会では、個別相談形式で職員や教員が一人ひとりの質問にじっくりと対応。通信教育部での学びについて不安や疑問を解消し、具体的にイメージしていただける機会となりました。

 

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今回行われた3つの特別講座の模様をご紹介します。

 

「学芸員さんから学ぶ 美術館がもっと楽しくなるアートの見方」

学芸員課程で指導する河田昌之教授[担当授業:博物館学Ⅰ・博物館実習・博物館教育論]が、学芸員・美術館館長としての豊富な経験をもとに、展覧会やアートの楽しみ方を伝授しました。

展覧会場では最初に何を見ればよいか、作品のどんな所に注目すべきかなど、初心者にもわかりやすくレクチャー。ロダンの「考える人」や歌川広重の「月に雁」ほか和洋の多彩な作品を取り上げながら、鑑賞ポイントを解説しました。さらに、生態観察や現地訪問など自らの体験を作品の世界に結びつける鑑賞方法も紹介。日常の中で作品とのつながりを意識することで、アートへの興味や関心もより広がっていくと提案しました。

質疑応答でも「美術館で写真を撮ってはいけないのはなぜ?」など多くの質問に回答。参加者からは「自分の体験や身近なものを通じて芸術を楽しむという発想が新鮮」「専門家の解説を聴いて、鑑賞力が高まった気がします」などの感想が寄せられました。

 

河田先生のコメント:「都心の商業施設でのこうした試みは初めてでしたが、参加した皆さんが真剣な面持ちで聴いてくださり、私も熱が入りました。展覧会の鑑賞法は人それぞれ。自分ならではの視点を探して作品にアプローチしてほしいですね。授業では通信教育部の学芸員課程についても少しふれましたが、作品を扱う技術やアピール方法を学び、展覧会を実際に作る稀少な体験もできます。アートの楽しみ方やものの見方も深まりますよ」

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「日常を記録しよう カメラ初心者むけ写真教室」

2つ目の授業は、写真学科の秋山華子講師[担当授業:フォトアートⅡ]が担当。日々の心の揺らぎを日記のように綴る写真の楽しさを手ほどきしました。

写真家として活躍する秋山先生の作品を例に、思い描いたイメージに合わせた写真を撮影するコツを紹介。喜怒哀楽の感情を写真に残したり、撮った写真をまとめて「写真日記」を作ったりと、一歩掘り下げる表現も学びました。基本的な構図や光の捉え方から、写真編集アプリの活用、「何枚も撮って見返す」「ふだんから何を撮るか考えて準備する」「常にアンテナを張り巡らせる」といった心構えまで、親しみやすい口調と具体的で理解しやすい説明に、参加者も惹き込まれていきます。

後半は参加者自身のスマホやカメラを使い、構図の工夫やアプリの色調調整によって感情を表現する作品にチャレンジ。会場は和気あいあいとした雰囲気に包まれ、終了後には参加者同士が連絡先を交換しあう姿も見られました。

 

秋山先生のコメント:「何気なく写真を撮るのも楽しいですが、目的やテーマを持ち、何を伝えたいかイメージしながら撮影することが、芸術表現の入り口につながります。セオリーやテクニックだけでなくそんな観点から撮ってみると、また違ったものが見えるはず。今回の授業をきっかけに、新たな写真の面白さに気づいてもらえたらうれしいですね」

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「書くことがもっと楽しくなるモノの見方」

3つ目の授業の講師は、文芸学科の小川光生特任教授[担当授業:文章論・文芸演習Ⅰ・言語芸術論・ノンフィクション論・言語表現演習Ⅱ-1]。ライター・ジャーナリストとして幅広い執筆活動を行う小川先生が、書くことを楽しむ秘訣を伝えました。

一つのヒントとして「モノとヒトの関わりを書く」という手法を提示。大阪芸大文芸学科の学生が書いた作品を題材に、モノとヒトの関係がどのように展開されているかを解説しながら、文章の構造や、書き手の思いが読み手に伝わるポイントを押さえていきます。自分で観察したことをメモして作品の素材にする、エッセイでは起承転結の起と結を大切にするなど、文章上達のアドバイスも贈られました。

「国語は苦手だったけれど、文章の面白さが少しわかった気がします」「興味深い内容に刺激されて、何か書いてみたくなりました」などの意欲的な声が続々。書いた作品をメールで送ると小川先生の添削指導を受けられる機会も設けられました。

 

小川先生のコメント:「今回は、私の場合はこのように書くという枠組みをダイジェストでお伝えしましたが、文章の書き方に決まりはありません。SNSなどで気軽に書くだけでなく、ぜひ人に読ませる『作品』として書くことに挑戦してみてください。書き続けることで自分の文章を創りあげることができ、書く楽しさがさらに広がります」

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今回のプログラムを担当し、当日司会進行も務めたルクア大阪 放課後スクール運営担当の橋本香里さんに、お話を伺いました。

「この『放課後スクール』では様々なテーマの授業を毎月開催しています。今回の授業は、ルクアを訪れるお客様のアート志向の高まりを受け、大阪芸術大学に依頼して実現したもので、キャンセル待ちが大勢出るほどの人気でした。大学で教鞭を取るプロの先生方から、アートの魅力や日常的にいかせるヒントを学べる中身の濃い授業となり、参加された方々にも大いに楽しんでいただけたようです。今後もこうしたプログラムを企画・開催して、日々を豊かに心地よくするきっかけを提供していけたらと考えています」

 

<放課後スクール>では、自分らしく 心地よく をテーマに様々な専門家をお迎えしオンライン授業やルクアでの講座を開催しています。

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