(2024年に取材した内容です。)

千和 裕之 さん [文芸学科 2012年卒業]
愛知県名古屋市在住。理学療法士として働きながら大阪芸術大学通信教育部文芸学科で学ぶ。大学での映画や戯曲の学びを通じて原爆で亡くなった伝説的タカラジェンヌ・園井恵子さんに関心を持ち、訪問看護先で園井さんの幼なじみの自宅を訪れたのをきっかけに、約10年をかけて園井さんの評伝を執筆。2020年に自費出版し、加筆修正した『園井恵子原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(国書刊行会)を2022年に商業出版。現在は老人保健施設に勤務し理学療法士の仕事を続けながら、次作の取材・執筆に取り組む。
10年の歳月をかけて伝説的俳優の評伝を出版
創作や芸術を学び人間として豊かに成長
理学療法士として働く千和さんが、文章を学び自身の世界を広げようと文芸学科に入学したのは2003年のこと。「卒業までに9年かかりましたが、先生方とディスカッションし演劇に連れて行ってもらうなど、貴重な経験ができました。生で向き合うスクーリングを通じて人間としての素養が培われ、感性も高められたと感じます」。
2022年に『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』を出版し、ノンフィクション作家としてデビュー。「大学の授業で園井恵子さんに注目していたこと、書く力がつき、一つの物事をやり遂げた自信をもてたことが、この作品につながりました」。伝説の元宝塚俳優を描いた初の著書は、多くのメディアにも取り上げられました。
取材・執筆に10年近くをかけ試行錯誤したことで、作家としての基盤を築けたと語る千和さん。「かけた時間の分だけ気づきや学びがあった。自分では到底できそうもないことに挑戦したからこそ成長できたのだと思います」。現在は担当編集者もつき、出版社のサポートも受ける立場に。理学療法士との“2足のわらじ”を続けながら次作に取り組んでいます。「自分にしか書けない作品を出版し続け、いつかスクーリングで講義ができるような作家になりたいですね」
